[The clinical studies of relationship between ischemia-induced negative U wave and myocardial viability].

臨 床 的 な 立 場 か らNUの 臨 床 的 意 義,殊 にNUと 心 筋虚血の関係,NUと 心筋viability(生 存性)と の 関係を検討 しようとす るものである.NUに つい ての従来の臨床的検討は,専 ら冠動脈造影所見殊 に左前下行枝動脈の狭窄度 との5)6),或いは安静時 左室造影所見 との対比6)のみに力点がおかれて来 た.今 回著者はNU出 現症例を対象に従来か ら行 なわれて来た冠動脈・ 左室造影所見,梗 塞後心電 図QRS波 型 とNU出 現誘導 との関係を検討 した 他,新 たに運動負荷中の心筋血流分布,局 所壁運 動 とNU出 現誘導 との関係, PTCA・CABG術 後の 虚血改善に伴 うNU消 失 と心機能改善 との関係, 陳旧性心筋梗塞例での心筋血流分布 ・局所壁運動 とNU出 現の有無などを検討項 目V'加 えた.そ し て心電図NUと,心 筋虚血および心筋viabilityの 、 関係を多角的に発展させ考察 した. 方 法 臨床経過中の自然発作や各種運動負荷にて心電 図上NUの 認められた虚血性心疾患40例 と,前 壁 心筋梗塞後運動負荷にてNU出 現のみられない27 例(53.3±7.5才: 男27例)を 対象 とした.前 者 については,狭 心症(AP)15例(52.1±10.5才: 男15例),陳 旧性心筋梗塞(OMI)25例(56.6±8.4